2021-01-14から1日間の記事一覧
ついったーでは意図的に触れないようにしてたんだけど、勿論色々思う事はありました。 何が正しいのかわからない、何が間違っているのかもわからない。情報の精査に神経を使い、アルコール消毒で手は荒れ、よくわからん陰謀論も飛び交う世の中。 いやあカオ…
木曜日 ・アサリの酒蒸し ・海鮮サラダ ・鶏ハムのポテトサラダ ・ピカタ
水曜日 ・鳥ハム ・鶏スープの冷麺 ・焼き肉丼 ・キムチ、ザーサイ、ナムル
火曜日 ・新じゃがとかぼちゃのそぼろあんかけ ・鮭ボール ・青菜の海苔和え ・おかかおくらじゃこねぎが入った月見納豆(お好みでたくあんも) ・キャベツと鶏むね肉のニンニクしょうゆ炒め ・おふとわかめの味噌汁
月曜日 ・カリカリ鶏皮と玉ねぎのポン酢サラダ ・裂き鶏とトマトの醤油和え ・味噌汁 ・ブリの照り焼き
「ねえ、前々から気になってたんだけど」 「はい?」 「いろはってどうやって献立決めてるの?」
最初に見つけたのは、カラスの群れだった。深夜の住宅街に似合わない複数の羽音に足を止める。一羽、また一羽と路地裏に飛び込んでいく黒い姿を追いかけて、そこで彼女に出会ったのだ。
人狼の仔供を育てる事にした。生後一ヶ月程の、ほんの赤ん坊。とはいえ人間と比べて成長は早いので、もう自分の足で立って走る事も出来る。人間の見た目に換算したら、五歳前後、といったところだろうか。「七海、本気か?」「ええ。施設に預けても、いつか…
五月八日(金) まあわかりきっていた事だけれど、昨日昼間から寝てしまったせいで、今日は四時過ぎに目が覚めたわ。さすがにもう眠れないから起き出したら、いろはもすぐに起きてきた。
五月七日(木) 昨日の夜、いろはをちょっとつついてみた。そしたら青くなって、白くなって、最後に赤くなったわ。こう言っちゃ悪いんだけど、面白かった。 色々と予想通りだったわ。私を部屋まで運んだ時、寝苦しそうだからと服を着替えさせたところで、我…
五月六日(水) 頭がガンガンする……。動くと気持ち悪くなるので、じっと日記を書く事にした。昨日はサボってしまったから、今日は二日分書かなきゃいけないし。おえっぷ。
五月四日(月) 昨日はいい運動が出来たわ。おかげでぐっすり眠れたし、目覚めも爽快。結構早い時間に目が覚めて、朝風呂にも入ったわ。途中でいろはも起きたみたい。洗面所に入ってきたから一緒に入る? って聞いたけど、もうフェリシア達が起きてきてるか…
五月三日(日) 昨日は予想に反してぐっすりだったわ。それで、今日はいい匂いで目が覚めた。甘酸っぱいイチゴの匂い。顔を洗う前にキッチンを覗いたら、いろはがジャムを作っていたわ。昨日下準備まではしてあったけれど、火を入れるのを忘れていたんですっ…
五月二日(土) ……腰が痛い。 あんなに乱暴に扱われたのは久しぶりだったわ。昨日、いろははやっぱり機嫌が悪かったみたい。理由は簡単。私が「どこにお嫁にやっても恥ずかしくない」なんて言ったから。 なによ。そんなの言葉の綾じゃない。いろはを他の誰か…
五月一日(金) あまりにも暇なので日記をつける事にした。ただの日記は元々書いているので、これは観察日記。何を観察するかって? そんなの一つ……いえ一人に決まっているじゃない。
全てを失った後に、一人の女性と出会った。その人は、終わりを告げる死神にも似た人だった。 ――こんにちは。 化け物に襲われ泣きじゃくるやちよの前に降り立ったその人の、場違いな第一声はそれだった。襲い来る者達を光の壁で軽くいなし、差し伸べる手に少…
ただひたすら想っていた相手を喪った時、同時に未来も失った気がしていた。命を捧げた願いは今となってはごみくず同然で、そこに少しの価値もない。いっそ死ねたら楽だろうに、志半ばで倒れた家族の事を思うとそれも出来ないままだ。神の存在を信じるわけで…
全てを失った後に、一人の少女を拾った。それは、全ての始まりとなる少女だった。「七海さん」 そっと。驚かせないようにかけた声は、あまりに小さく吐息のようだ。いっそ届くかどうかもわからないくらいの声量は、自分でも笑えるくらい震えている。「……なん…
父親が再婚すると言い出した時、特別嫌な感情は抱かなかったように思う。とっくのとうに破綻しきった父子関係に他人が入ってくる事に、むしろ安心感すら覚えたくらいだったかもしれない。血の繋がった父親と言っても、別の人格を持っている以上他人でしかな…
「七海さん」 呼ばれて、やちよは振り返った。教室の入り口に立っていたのは今年入ってきた新任教師で、名前を環いろはと言う。「……ちょっといいかな?」 放課後、窓際の席で読書を楽しみ、それから帰路につくのがやちよの日課だ。昨日から読み始めた文庫を…
春が鼻先をくすぐった。 重苦しいチャイムの音に、彼女は気だるく目を開く。くすぐったいと思ったのは窓から滑り込んだ桜の花びらで、もうそんな季節になったのかと目を細めた。 花の終わり際はいつでも心を寂しくさせる。出会い別れたいくつかの命を思い出…
やちよが実家に帰ってしまった。
いろはが自身の立場を知ったのは、コロニーに入った次の年だった。まるで本当の姉を慕うようにやちよを追いかけるいろはを見て、大人達は少し焦ったのかもしれない。やちよが試験を受けている間に呼び出され、やや遠慮がちに説明を受けた。許嫁って知ってる?…
「ねえ、ちょっと相談したい事があるんだけど……」 やちよが二十歳になってから数ヶ月経ったとある朝。今日も今日とて医務室で過ごしていた彼女が、不安そうにそう切り出した。
午後の日差しが、室内に濃い影を刻んでいた。薄く開けた窓から入ってくるのは、青い匂いをした穏やかな風。それに揺らされるカーテンはそよそよと、二人の部屋に柔らかな空気を運んでくれる。「……どうしようかしら」
本格的な訓練が始まった。運動場の端から端までの往復飛行を続けている妹を眺めて、やちよは少し眉を下げる。
―背中がムズムズする、と言ったら、やちよが笑った。
七つ前は神のうち。 日ノ本にて古くより言い伝えられてきた言葉で御座います。この世に生まれ出でて七つを数えるまでは、まだ神様からお預かりしているだけ。幼子は人より余程神に近い場所に在り、いつこの世を去ってしまうともわからない。そのような意味合…